「かかりつけ医」を持つことが、命を守る第一歩
皆さんは、「かかりつけ医」がいますか。
体調が悪くなったときだけ病院へ行くという方も少なくないと思います。
しかし、これから高齢化がさらに進み、医療を取り巻く環境が変化していく中で、「かかりつけ医」を持つことは、自分や家族の命を守る大切な備えになります。
私は看護師として医療現場で働き、多くの患者さんと接してきました。
その経験から実感しているのは、
「普段から自分の健康を知ってくれている医師がいる安心感」
は、何ものにも代えがたいということです。
「かかりつけ医」とはどのような存在でしょうか
かかりつけ医とは、風邪や生活習慣病などの日常的な診療だけでなく、健康相談や必要に応じて専門医や病院へ紹介してくれる、地域の身近なお医者さんです。
単に診察を受ける場所ではなく、
- 健康状態を継続して把握してくれる
- 病気の早期発見につながる
- 必要な医療機関へ適切につないでくれる
- 家族の健康相談にも応じてくれる
など、健康を支える「入口」となる存在です。
看護師として感じた「普段から診ている」ことの大切さ
病院では、
「いつも診てもらっている先生に相談したら、早く受診するよう勧められた」
という患者さんが、重い病気の早期発見につながったケースを何度も見てきました。
一方で、
「少し様子を見よう」
と思って受診が遅れ、病気が進行してしまう方も少なくありませんでした。
かかりつけ医は、
「いつもと違う」
という小さな変化に気づいてくれます。
それは、一度きりの診察では分からないことです。
長く診ているからこそ分かる変化があります。
病院再編が進む今だからこそ
室蘭市では、地域医療のあり方が大きな転換期を迎えています。
病院の機能分担や再編が進む中で、
「何かあれば大きな病院へ行けばいい」
という時代から、
「まず地域で診てもらい、必要に応じて専門医につなぐ」
という医療体制が、これまで以上に重要になります。
その中心となるのが、かかりつけ医です。
かかりつけ医と地域の病院が連携することで、
- 必要な医療を適切なタイミングで受けられる
- 重症化を防ぐ
- 救急医療の負担軽減につながる
など、多くのメリットがあります。
救急車は「安心」の代わりにはなりません
「夜になって急に具合が悪くなった」
「どこの病院へ行けばいいか分からない」
そんな経験をされた方もいらっしゃるでしょう。
普段から相談できる医師がいれば、
「まず電話で相談する」
「翌朝受診する」
「すぐ救急車を呼ぶ」
といった判断もしやすくなります。
救急医療は、本当に命に関わる患者さんのための大切な医療資源です。
地域全体で医療を守るためにも、かかりつけ医の存在は欠かせません。
高齢者だけではありません
「かかりつけ医は高齢者のため」
と思われる方もいるかもしれません。
しかし、
- 子どもの予防接種
- 働く世代の生活習慣病
- 女性の健康相談
- メンタルヘルス
- 健康診断後の相談
など、すべての世代にとって大切な存在です。
病気になってからではなく、
健康なときから相談できる医師がいることが、安心につながります。
医療を守ることは、地域を守ること
医療は、病院だけで支えられるものではありません。
地域の診療所、薬局、訪問看護、介護事業所、地域包括支援センターなど、多くの専門職が連携することで成り立っています。
私は看護師として、そして介護や福祉の現場でも、
「医療はチームで支えるもの」
であることを学んできました。
だからこそ、市民一人ひとりが地域医療を支える意識を持つことも大切です。
安心して暮らせる室蘭を目指して
人口減少や高齢化が進む中でも、
安心して医療を受けられる地域であり続けるためには、
行政や医療機関だけの努力では十分ではありません。
私たち一人ひとりが、
- 健康に関心を持つこと
- 定期的に受診すること
- かかりつけ医を持つこと
も、地域医療を守ることにつながります。
私はこれからも、看護師として培ってきた経験を生かしながら、
「安心して暮らし続けられる地域医療」
の実現に向けて、市民の皆さんとともに考え、行動してまいります。








